夏の試合が終わってしばらくしたある日、
ピッチングの練習中に肩に少し違和感があった。
しかし、周囲の期待を裏切りたくはないので、大した事はないだろうと、
特に気にすることなく次の試合に望んだ。
前半は快調なピッチングで試合をリードすることができた。
しかし、途中からまた肩の違和感を感じるようになった。
僕は、自分からは降板を言えず肩に気を取られながら、
だましだまし投球を続けていると、つぎつぎと打たれてしまうようになってきた。
肩の痛みもだんだん限界になってきたが打たれるのが悔しくて、
僕は無理やり投げ続けた。
その時、とうとうピッチャー交代を告げられた。
試合はそのまま敗北に終わった。